こどもをダンスLOVERにする方法

私は保育園や学童で、よく子ども達に「ちかし先生、面白い!」と褒めてもらえます。

例えば、保育園でのレッスン開始前の出来事。ホールを覗き込むと、担任の先生を前にして、静かに座っている子ども達。
教室に入るや否や、3歳児の女の子が突然走り出し、私に浣腸をしてきました。

その時、私は「こらっ、自分の場所に戻りなさい!」という指示をしません。

ただ平然と、(iPhoneのSiriの様な、落ち着いた女性の声で)「お尻アタック、、、開始。」とつぶやき、直後、お尻をドタドタ激しく押しつけての反撃。

子ども達は大爆笑、彼女は「ぎゃーっ!!」と大興奮で自分の場所に戻りました。

また、ある時は、学童でのレッスン中、やる気なさそうに、勉強机の下でうずくまる1年の男子を見つけました。
その時、私は「コラッ!休んでないで練習しなさい!」と言う注意をしません。

ただ両手を広げ、唇をとんがらせ、(マツコデラックスさんの様なハスキーなオネエ声で)「あらッ、やだ〜ん!!なんて可愛い坊やなのかしらっ、、、疲れたのん?可愛いわねぇ〜、こっちいらっしゃいっ。チューしてあげるわん♡」と告げての急接近。

子ども達は大爆笑、彼は「キモッ!」と叫び、友だちの輪の中に戻りました。

この様に、私は道化を演じることで、高圧的な指導を避けます。ダンスLOVEな子が集う一般的なスクールでは、大人が厳しく言わなくても積極的に練習するでしょう。

しかし、保育園や学童に集まる子どものダンス意欲は、バラバラです。
ふざける子を叱れば、ダンス嫌いを助長させるだけですから、「ダンスの先生がおもしろいから、レッスンが楽しみ!」と思わせる事が、何より優先です。

レッスンに意欲が湧けば、やがて「ダンス楽しいから、もっとやりたい!」になり、ダンススキルは自然と上がります。

冒頭の例で挙げた子どもたちも、「今日発表するかわいいポーズを考えちゃって、昨日は眠れなかった!」とか、「ちかし先生ッ、家で練習してきたよ!」という様な話を、私によくしてくれます。

 

子ども達の心に、楽しい気持ちを芽生えさせ、育ててやれば、彼らはやがて、自分から練習したり、友達と協力したりする様になります。

 

その一方で、先生の気分で怒鳴ったり、ペナルティを用いたりする指導には即効性がありますし、子ども達は言うことを聞くでしょう。

しかし、子ども達は従順になる一方で、思考や判断、表現する力を低下させてしまうかもしれません。

もちろん、ダンスは集団で行う活動ですから、勝手な行動は許されません。
ふざける子が、レッスンの邪魔になることだってあり得ます。

 

ですが、それを私が注意するのは、子どもの考える機会を奪うことに他なりません。

先生方の補助の下、子どもが自分達で解決する方法を学び、皆で少しずつ、色々な目標をクリアしていく経験の積み重ねが、大切だと思います。

私たち大人が子ども達にしてあげられることは、大人の言う事に順応する力でなく、自分のやりたい事の為に、自分で考えて、行動する力をつけてあげることではないでしょうか?
ダンスは良い教材であると思います。

子ども達がダンスを好きになれば、自然と人間力が磨かれると考えるからです。

もし、私の考えに少しでも共感して頂けましたら、お電話ください。ダンスを通して、子ども達の成長のために一緒に考えていけたら幸いです。