ダンスで養われる5つのこと

この記事では、ダンスによって養われる5つのことをお伝えします。

ここで言うダンスとは「リズムに同調して行う身体表現活動」を指します。ですので、コンテストやバトルといった、競技性については含まれません。ダンスを「他人や自分とのコミュニケーションを、身体でリズミカルに行う活動」として定義し、踊る習慣で得られる5つことをご紹介します。

 

1.自尊心

ダンスで養われることの1つ目は自尊心です。自尊心とは、自分のことを大切に思える価値観や姿勢のことです。自尊心を持つことで、自分を肯定的に捉えることができます。ダンスによる自己表現を通して、他者や自分自身とのコミュニケーションが生まれます。自己を受容したり、人に承認されたりすることで、「自分には価値がある」という自己重要感を味わうことができます。ダンスを通して「みんなちがって、みんな良いんだ」と思えるようになることで、ありのままの自分を大切に思える考え方を育てることができます。 

 

2.社会性

社会性とは、環境に適応する性質や能力のことを言います。「郷においては郷に従え」と言う言葉があるように、社会性の高い人は、自分の立ち振る舞いを、様々な環境に合わせる柔軟性を持ちます。ダンスを複数人で行うことで気持ちがつながる感覚(一体感)を感じることができます。心の距離が縮まることで、打ち解け合い、「ここに居ても良いんだ」という安心感を感じることができます。それと同時に、人と親密になることで、相手の困りごとを自分事として受け止められる思いやりの心が芽生えます。振付をマネする行為は、環境に適応するための学習態度を養います。振付を教えてあげる行為は、人を環境に適応させてあげる優しさを育てます。 つまり、ダンスを通して「人は支え合って生きている」ということを体感することができるのです。

 

3.集中力

意識を1点に絞る能力を集中力といいます。よくスポーツの世界では、時間を忘れて没頭する状態をフロー状態と言ったりしますが、集中力が発揮されないと、「ここぞ!」の場面で頭が真っ白になったり、体がずっしり重い感覚になってしまいます。本番に強いメンタルを鍛えるためにはダンスが効果を発揮します。集中状態が発揮されるためには、適度なリラックスと緊張状態が合わさっている事が必要です。リズムに合わせて体を動かすことによって興奮水準を高めるトレーニングをサイキングアップと呼び、これを継続的に行う事がメンタル強化につながります。

 

4.運動能力

運動能力とは、一般生活を行うための動作全般や、スポーツなど体を動かすこと自体を目的とした運動に関する能力のことを言います。音楽が流れると自然と体が動くような「ダンスがもたらす強制的な運動」によって、楽しく運動量を増やすことができます。またダンスで行う振付は、「忍者の様に細かく足踏みする」「ワニの様に這って歩く」など、日常では行わない動きを体験します。非日常的で多様性に富んだ動作は、体の感覚が研ぎ澄まされ、体幹も鍛えられます。

 

5.明るい性格

表現が重視されるダンスでは、個性が認められます。「人との違いが面白い」と思える雰囲気がうまれることにより、自分も他人も承認しながら、鬱屈した気持ちやストレスを発散することができます。その結果、気分が前向きになり、日常の様々な場面で、ポジティブな思考や行動が取れるようになるでしょう。ダンスを始める時期が早ければ早いほど、恥ずかしい気持ちにならず、リズムを覚える感性も鋭いです。幼い時期というのは、まわりに褒められやすいという環境もあるので、早いうちからダンスに親しめる環境を用意してあげることをおすすめします。